English article is here; https://japaneselanguagesalonbymikapanda.com/about-keigo-the-difference-between-sonkeigo-and-kenjougo-1649
はじめに
こんにちは、ミカです!
突然(とつぜん)ですが、皆(みな)さん……「敬語(けいご)」に困(こま)っていませんか!?
恐(おそ)らく、ほとんどの方(かた)が「はい、困っています!!」と力強(ちからづよ)く答(こた)えるのではないかと思(おも)います。
しかし、特(とく)に日本で働(はたら)きたい方にとって、敬語の習得(しゅうとく)は必須(ひっす)! もはや避(さ)けて通(とお)ることはできません。
ですが、ご安心(あんしん)ください! この記事(きじ)を読(よ)めば、間違(まちが)いなく敬語のことはほとんど理解(りかい)できるでしょう。
特に、この記事では混乱(こんらん)しやすい「尊敬語と謙譲語の違い」についてご説明(せつめい)したいと思います!
敬語(けいご)の種類(しゅるい)
尊敬語(そんけいご)
尊敬語とは、「主語(しゅご)が話(はな)し手(て)より上(うえ)の立場(たちば)にいる場合(ばあい)に使(つか)う言葉(ことば)」のことです。
文章(ぶんしょう)だけでは分(わ)かりづらいですから、図(ず)を見(み)ながら一緒(いっしょ)に考(かんが)えてみましょう。
まず、先生と生徒がいます。この場合、どちらの立場が上ですか?
もちろん、先生ですよね。そして、生徒が下の立場になります。
そして、先生はこのように言(い)いました。
そして、男子(だんし)生徒が女子(じょし)生徒に伝(つた)えます。
この場合、主語は立場が上である先生ですよね。
「言っています」は丁寧形(ていねいけい)、つまり「丁寧語(ていねいご)」ですから、尊敬語にしなければいけません。
「言います」【丁寧語】の尊敬語は「おっしゃる」ですから、「言って【て形】いました」は「おっしゃって【て形】いました」になります。
では、もう一度(いちど)確認(かくにん)しましょう。
主語は、立場が上である先生です。
ですから、「先生が~と言っていました【丁寧語】」ではなく、「先生が~おっしゃっていました【尊敬語】」の方が適切(てきせつ)になるというわけです。
次(つぎ)に、上司と部下の場合で考えてみましょう。どちらの立場が上で、どちらの立場が下ですか?
当然(とうぜん)、上司が上で部下が下ですよね。
そして、上司はこう言いました。
次に、このことを男性(だんせい)社員(しゃいん)が女性(じょせい)社員に伝えます。
ここで、「言っていました」と丁寧語で言ってしまってはいけません!!
なぜかというと、彼(かれ)らは既(すで)に大人(おとな)で、しかも職場(しょくば)で話しているからです。
社会人(しゃかいじん)ならきちんと尊敬語を使って話すべきなので、
「部長が~とおっしゃっていました」と言いましょう!
では、もう一度確認します。
「明日は会議をします」と言ったのは上司、つまり立場が上の人ですから、
「部長が~とおっしゃっていました」が正解(せいかい)になります!
謙譲語(けんじょうご)
続(つづ)きまして、「謙譲語」の場合です。
「謙譲語」とは、「立場が下の人が主語になる場合に使う言葉」という意味です。
同(おな)じように、図を見ながら考えてみましょう。
謙譲語でも、どちらの立場が上でどちらの立場が下なのかを考えることが大切(たいせつ)です。
ところで、例(たと)えばあなたが日本語学校(がっこう)の生徒で、風邪(かぜ)をひいてしまった時(とき)、何(なに)をしますか? そして、何(なに)を言いますか?
このように、学校に電話(でんわ)して、休(やす)みたいことを伝えるのが正解ですね。
しかし、電話の相手(あいて)は先生、つまりあなたより立場が上の人です。では、どのように言えばより良(よ)くなるでしょうか?
このように、「いいですか」を「よろしい【謙譲語】ですか」、もしくは「よろしい【謙譲語】でしょうか」と言うともっと良くなります!!
次は、台詞(せりふ)ではなく文章で考えてみましょう。
「言いました」ですとやはり丁寧語になってしまうので、これも謙譲語にするべきですね。
「言いました」【丁寧語】の尊敬語は「おっしゃいました」ですが、謙譲語は「申し上げました」です。
つまり、立場が下の人【主語】が上の人【目的語】に対(たい)して何(なに)かをする場合は謙譲語を使い、
立場が上の人【主語】が立場が下の人【目的語】に対して何かをする場合は尊敬語を使うということです。
丁寧語(ていねいご)
さて、既に出(で)てきている丁寧語ですが、これは「話を聞(き)いている人に対する敬意(けいい)」、もしくは「文(ぶん)を読んでくれている人に対する敬意」を表(あらわ)している言葉です。
【動詞(どうし)】なら「ます形」や「ます形のた形」、つまり「~ます」「~ました」が語尾(ごび)にあれば、それが丁寧語になります。
【い形容詞(けいようし)】や【な形容詞】、【名詞(めいし)】の後(うし)ろなら「楽しかったです」「きれいでした」「いい話でした」などの「~です」「~でした」が丁寧語になります。
いつ使うのかというと、例えばスピーチをしたり、
作文(さくぶん)や論文(ろんぶん)、もしくは手紙(てがみ)を書(か)いたりする時に使います。
美化語(びかご)
最後(さいご)に、美化語についてご説明します。
美化語とは、読んで字(じ)の如(ごと)く、単語(たんご)そのものを美(うつく)しい表現(ひょうげん)にしている言葉です。
例えば、「お金(かね)」や「お風呂(ふろ)」「お箸(はし)」など、主(おも)に訓読(くんよ)みでもともと日本にあった言葉・すなわち和語(わご)の前(まえ)には「お」をつけます。
一方(いっぽう)で、「ご案内(あんない)」「ご紹介(しょうかい)」「ご満足(まんぞく)」など、主に漢字(かんじ)の音読(おんよ)みで出来(でき)ている熟語(じゅくご)・すなわち漢語(かんご)の前には「ご」がつきます。
しかし、「ご飯(はん)」という例外(れいがい)もあるので「ご注意(ちゅうい)」ください!
終(お)わりに
いかがでしたか?
敬語なんて嫌(いや)だ! もう勉強(べんきょう)したくない!! という方が大勢(おおぜい)いらっしゃることは想像(そうぞう)に難(かた)くありませんが、敬語とは言葉による「おもてなし」だと私は思っています。
つまり、話し相手や文を読んでくれている相手に対する心遣(こころづか)いです。
相手が嫌な気分(きぶん)にならないように、心(こころ)を込(こ)めて丁寧な表現を使う……なんだか、まるで茶室(ちゃしつ)でお客様(きゃくさま)に良い気分になってもらえるように努(つと)めているようではありませんか?
また、敬語を正(ただ)しく身(み)につけると、身についていない人よりも日本人からとても高(たか)く評価(ひょうか)され、信頼(しんらい)されます!!
敬語をマスターするといいことがたくさんありますから、ぜひ頑張(がんば)って勉強してほしいと思います!
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